賃貸契約の特約で見るところ
特約は、契約書の本体と別に、または末尾に、その物件だけの負担を書いている箇所です。見出しが「特約」であることと、今回の請求行がその特約に含まれることは、別です。
国土交通省のガイドラインQ&Aは、原状回復に関する特約について、賃借人が負担する範囲が具体的に書かれているか、説明を受けて納得したかを確認する観点を示しています。特約を無効だと断定する文書ではありません。参考は ガイドラインQ&A です。
請求の項目と同じ言葉を探す
精算書の項目名で、契約書を検索します。クリーニング、鍵、クロス、畳、エアコンなど、言葉が完全に一致しなくても、同じ作業を指している段落をマークします。見つからない項目は、「特約がある」と言われた根拠を、条項の番号で尋ねます。
言葉の一般的な整理は 原状回復と通常の使用の違い です。特約がある場合は、そちらの例より先に契約の文を見ます。
対象、範囲、金額を書き出す
見つけた段落から、次だけを抜き出します。
- 対象。どの部位か。居室全体か、設備の名前か
- 範囲。全面か、汚損部分か、定額か
- 金額。円で書いてあるか、実費か、家賃の何か月分か
- 例外。通常の使用を除く、と書いてあるか
家賃の何か月分と書いてあっても、それは契約上の計算式であって、工事の相場ではありません。築年数と家賃の話は 築年数と家賃で請求は判定しない に分けています。
説明を受けたかを、記憶と書類で分ける
重要事項説明や、特約の隣のチェック欄がある場合、自分の署名の有無を見ます。署名があることは、その場で全文を理解した証明そのものではありません。それでも、相手が説明したと主張する書類ではあります。記憶と違う場合は、どこが違うかを具体的に伝えます。
特約の金額と、今回の請求を比べる
特約が定額なのに請求が上回る場合、上回った理由を項目ごとに尋ねます。定額の内側に収まっていても、対象が特約の言葉と違うなら、その違いを質問にします。清掃の定額は ハウスクリーニング費用の見方、鍵は 鍵交換の費用を確認するとき と重ねられます。